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タイトル名 |
リバー、流れないでよ |
レビュワー |
S&Sさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2025-05-21 22:32:57 |
変更日時 |
2025-05-25 13:44:26 |
レビュー内容 |
京都・貴船の老舗旅館「貴船ふじや」と言えばけっこう有名な宿ですけど、そこを舞台にして貸し切り状態で撮影とはなんと贅沢なことか!驚くことにヒロインを務める藤谷理子は「貴船ふじや」が実家なんだそうで、そりゃあのびのびとした演技が出来たんじゃないかな。数えちゃいないけど2分間のループが三十回はあったと思いますが、とくに前半は1ループを基本ワンカットで撮っているので、狭い旅館内で動線を確保するのも大変だったろうと思います。 最近邦画でも一ジャンルを形成しているいわゆるタイム・ループものですが、その中でも本作は貴船が舞台なだけあってかなりファンタジー色が強めで、自分としては満足できる良作だったと思います。いわゆる“起承転結”の“承”にあたる、ループ状態にあることに気づいた客や従業員が状況を受け入れてゆき諦めの境地になってゆくパートは、なかなかセンスの良い脚本だなとおもいます。そりゃあ熱燗がいつまで経っても出来上がらず、延々と閉めの雑炊を食べなきゃいけないとなれば、そりゃ参りますよね(笑)。中盤の“二分間ループ・デート”あたりのミコトとタクのやり取りは胸キュンもので、いちばんファンタジー味が感じられるところでした。 冒頭から「あれ、このひと乃木坂の久保史緒里じゃね?」というキャラが登場して途中から全然ストーリーに絡まなくなったと思ったら、なんとまさかのタイム・パトロール(?)、しかも乗ってきたタイム・マシン(?)がまるで屋外用家庭サウナとしか見えない代物で燃料がビールでもOK、そういや『BTF』のデロリアンも飲みさしのジュースや生ごみで動いていたし、まあこれもアリかな(笑)。タイム・ループものは所詮は荒唐無稽なんだから、下手に理屈っぽくならないほうが愉しめるというものですよ。 |
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