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タイトル名 |
番町皿屋敷 お菊と播磨 |
レビュワー |
アングロファイルさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2014-08-16 17:53:40 |
変更日時 |
2014-08-16 17:53:40 |
レビュー内容 |
岡本綺堂の戯曲が原作ですが、川口松太郎が「構成」として加わっています。これがどういう仕事でどの程度原作と違うのかは、原作読んでいないのでよくわからないのですが……。 お話としては、番町皿屋敷をモチーフにしているものの、完全なメロドラマ。というか、愛する女がいるのにそれを言い出さない播磨と、やたらメソメソしてすぐに泣き出すお菊さんとに、少々ウンザリしました。とにかく青山播磨は、お菊さんに愛しているとかなんとか言いながら、武士の面目やらがからんでくると態度が煮え切らない。まあ、まじめな堅物ということでは首尾一貫しています。メロドラマの常道とはいえ、感心しません。それにしても、今から見れば、侍というのは面倒くさいものだと思ってしまいます。 いちばんよかったのは、お菊さんの兄・巳之吉夫妻のやりとりで、ちょっとコミカルながらも愛情が感じられるいい場面でした。武士と町人との違いも表されていたようです。 終盤、有名な皿を割るエピソードがあり、お菊さんが手討ちにされるわけですが、このあたりまで来ると「殿、ご乱心」としか思えなくなってきます。好意的にとれば愛の狂気を描いたとも言えるでしょうが、どうも播磨がいまいち優柔不断だったので、豹変ぶりに説得力がありません。その行動には呆れかえってしまいました。 物語はメロドラマの悪い面が出たようですが、演出はなかなかよかったと思います。特にクライマックスの火事のシーンは、迫力がありました。あれだけは見ものです。 |
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