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タイトル名 |
14才のハラワタ |
レビュワー |
かっぱ堰さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2015-11-19 21:53:30 |
変更日時 |
2015-11-19 21:53:30 |
レビュー内容 |
主人公はマイペースというだけあって他人との関係づくりにほとんど主体性が感じられないが、しかし決して他人と断絶しているわけではないらしい。自分をとりまく人々を否定的に扱わず、対立するものを含めて丸ごと受容しているから見守り役にもなれるのだろう。自分の両親に関しても、母親と父親それぞれの存在をちゃんと肯定的に扱っていたようで、またそういう自分を自分で肯定しているからこそ、少々何があってもこの子は大丈夫なのだろうと思われた。 ただ少し気になったのは母親が、身も心も自分で守れ、と忠告していたことである。これはもしかすると主人公が父親似であることを心配していたのかも知れないが、しかし父親などよりはよほどまともな出来だったようで、世間の枠組みもそれなりに受け入れていたように見える。単純なお人よしなら本気で将来が心配になるが、しかし成績はよくなくても決してバカではなく、いろんなことをちゃんと見ている賢い子だろうから、心配することはないかも知れないと思ったりする。
ところで主人公の絵は悪くない。事情を知らなければどういう意図かわからないだろうが、見れば本人が描きたいものはしっかり描いてある。劇中では残念ながら注目されていなかったようで、やはりどうしても色遣いの特徴とかファンタジックな表現の方が人目を引くのだろうが、それでも誰かは見ている(おれは見ていた)ので、まずは自分の光るところを大事にして、とりあえずマイペースで進んでいってもらいたい。 そのほか余談として、主人公が青木さんの発言を聞いて紙袋を取り落した場面は笑った。子ども相手に「ほう」などと言ってみせる感性も面白い。 |
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