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タイトル名 |
アップサイドダウン 重力の恋人 |
レビュワー |
かたゆきさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2014-04-28 00:18:03 |
変更日時 |
2025-07-09 11:58:24 |
レビュー内容 |
これから僕が語るのは、宇宙で唯一の〝二重引力〟が存在する世界での社会を変えることになったある愛の物語だ――。特殊な磁場が働き、上下双方からの重力が存在する特異な双子惑星。上に位置する世界には何不自由なく暮らす富裕層が住み、下に位置する世界には貧しい人々が鬱屈した毎日を過ごしていた。お互いの世界の交流はタブーとされ、下の世界に住む貧しい人々は上の世界に住む幸せそうな人々をただ眺めることしかできない毎日。ある日、二つの惑星を結ぶ賢者の山でエデンという女の子と運命的な出逢いを果たしたアダム。2人は、そんな禁忌とお互いの重力を乗り越え愛を育んでいく。だが、世界を牛耳るトランス社に知られることになった2人は無理やり引き離されてしまう――。10年後、トランス社で働く彼女と再会を果たすため、アダムはそんな重力の壁を乗り越えうる画期的な発明品を手にとうとうトランス社に踏み込んでいく。ところが悲しいことに、彼女は過去の記憶をすっかりなくしていて……。上と下からの二つの重力に支配された特異な世界でお互いの身分を超えた愛を貫こうとするあるカップルを描いた純愛ラブストーリー。と言う、ストーリー自体は超古典的な「ロミオとジュリエット」風純愛物語なのだけど、それを特異な発想と拘りぬいた斬新な映像でもって描いたところが新しいですね。徹底的にアイデア勝負のこの世界観は確かに秀逸だと思うのだけど、さすがにちょっとストーリーがおざなりに過ぎます!都合よく記憶をなくしたヒロインが物語の途中でこれまた都合よく記憶を取り戻したり、強大な権力を持っているはずのトランス社がかなり甘々なセキュリティだったり、そしてかなり投げっ放し感MAXな強引なオチだったり…。うーん、もうちょっと脚本を練って欲しかった。それでも、今までになかった斬新な映画を創ってやろうというこの監督の迸るような情熱は、その画面の端々からビシバシ伝わってきました。ようやく相思相愛になれた2人が空中をクルクル廻りながら抱き合ったりとか、こんな変てこなラブシーン初めて見たし(笑)。そんなわけで、この設定は斬新なのにストーリー自体は青臭い恋物語、突っ込みどころ満載ですけどけっこう楽しめたかな。文字通り、ホントに身体が燃え上がりそうになりながらそれでも彼女の前ではスマートなデートの終わり方をしたかったアダムの童貞っぽい感じとかも、素直に共感出来たしね。重力やら格差やらに阻まれながらも、それでも好きな女の前だとええカッコしたい男ってやっぱアホだ(笑)。 |
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