|
タイトル名 |
トランス(2013) |
レビュワー |
かたゆきさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2014-05-01 08:51:59 |
変更日時 |
2025-07-04 13:33:27 |
レビュー内容 |
高級な絵画をオークションにかける会社で地道に働くサイモン。ゴヤの大作「魔女たちの飛翔」が落札にかけられるその日、彼は仲間たちとともにある計画を実行にうつすのだった。それは、その高額な絵画の強奪。奪った画を裏マーケットに売り渡し、大金を得ようというのだ――。しかし、彼の予想外の裏切りによりそんな絵画は何処かへと隠されてしまう。怒った仲間たちはサイモンを拘束。当然のように怒り狂うリーダーは彼を拷問にかけ、絵画の行方を割り出そうとする。だが、なかなか口を割らないサイモン。なぜなら彼は、頭を強打したことで記憶をきれいさっぱり失ってしまったのだった。仕方なく、リーダーは催眠療法士の美しい女性を利用して彼の失われた記憶を甦らせようとするのだが、各々の隠された思惑と過去の出来事が複雑に交錯し、事態は思わぬ方向へと転がり込んでゆく。果たして絵画の行方は?催眠状態に陥った一人の男の隠された深層心理を極彩色でポップな映像と軽快でノリの良い音楽とで、スタイリッシュに描き出す映像作家ダニー・ボイルらしい佳品でありました。いかにも賛否両論分かれそうな作品だけど、僕はけっこう好きですね、これ。まるで万華鏡の中へと紛れ込んだような独自の世界観やシュルレアリスムな映像美。まぁストーリーや設定はよくよく考えたら突っ込みどころ満載ですけど、エンドロールが流れるまで、このポップでサイケな映像で描き出された、一人の男の疾走感溢れる脳内トランスワールドに素直に酔いしれることが出来ました。ときおりはさまれるシュールなエログロ描写もなかなか良かったです(むちゃくちゃ顔の濃いヒロインの股間が全くの無毛だったという、なんじゃそりゃー!なフルヌードは何ともエロティック!)。どことなく『エターナル・サンシャイン』をも髣髴とさせるこの作品、うん、見事に僕の好みとマッチしておりました。ちょっぴりおマケして8点…、いや、やっぱ7点かな~。 |
|
かたゆき さんの 最近のクチコミ・感想
トランス(2013)のレビュー一覧を見る
|