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完全なるチェックメイト - かたゆきさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 完全なるチェックメイト
レビュワー かたゆきさん
点数 6点
投稿日時 2017-01-08 21:26:47
変更日時 2023-04-17 09:37:18
レビュー内容
東西冷戦が激化し始めた1970年代、プロチェスプレイヤーのボビー・フィッシャーはその類稀な才能でもって輝かしい戦績を挙げていた。だが、極めて偏屈で自己中心的な性格からその私生活はかなり破天荒なものだった。スタッフに到底不可能な要求を何度も繰り返し、見るに堪えない悪態など日常茶飯事、気に食わないことがあれば試合会場にすら現れない…。それでもひとたびチェス盤に向かえば、天才的なひらめきと緻密に考え抜かれた戦略でもって相手を翻弄する。天才の名をほしいままにする彼が当時の世界王者、ソ連のスパスキーと対戦することになった。世界中から注目を浴びた彼らの対戦は、いつしかアメリカとソ連の代理戦争の様相を呈してくる。すると、ただでさえ細いワイヤーの上を歩くように張り詰められていた彼の精神は、ますます崩壊へと向かうのだった――。実在した天才チェスプレイヤーの破滅的な生涯を、世界王者スパスキーとの今や伝説となった対戦を軸に描き出す社会派ドラマ。監督は、社会性に富んだエンタメ・アクションを得意とするエドワード・ズウィック。病的な性格で回りを翻弄するボビー・フィッシャー役には、まさにはまり役とも言えるトビー・マグワイヤ。もうこれだけで映画として一定の水準は保証されたようなもの。その期待に違わず、ズウィック監督のストーリーテリングは手堅く纏められ、狂人一歩手前のボビー・フィッシャーというこの人物の生きざまが濃厚に伝わってくる佳品となっていた。数奇な運命を歩んだ彼の人生を、その生涯の中でも最高の対局と評されるスパスキーとの第6局へと収斂させる流れも巧い。特に、精神が崩壊寸前まで追い詰められたボビーを鬼気迫るように演じたT・マグワイヤはなかなかのものだった。これまで馴染みのなかったチェスという世界の凄みを充分味合わせてもらった。だが、正直何か物足らないものを感じてしまったのも事実。例えば、同じようにプレッシャーから狂気へと捉われるプリマを描いたアロノフスキー監督の傑作『ブラックスワン』などと比べると、その狂気の迫力が幾分か劣るように感じてしまうのだ。これは監督の資質の問題だろう。ズウィック監督の才能はこのような個人の精神世界を描くのにはいまいち向いていないように思う。あと、この対戦の後にまるで世捨て人のように世界中を放浪した彼の人生を自分はもっと見たかった。
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