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タイトル名 |
見知らぬ乗客 |
レビュワー |
アラジン2014さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2023-10-03 12:38:13 |
変更日時 |
2025-05-02 21:03:10 |
レビュー内容 |
名作を知らずに死ぬのは勿体無いということで、ヒッチコックを見ることにしました。手始めに有名だけど見ていなかった作品から始めます。
本作「見知らぬ乗客」は非常に面白い作品で、なおかつ普遍的な怖さを備えた名作です。極めてシンプルな図式ながらその仕掛けは非常に巧妙で、現代でも十分に通用する映画だと思います。誰しも旅の途中で知らない人に話しかけられた経験があるはず。たまたま仲良くなったその見知らぬ相手と一時の話し相手になるのは普通の話です。もしかしたら旅慣れた方でしたらそのまま食事くらいは一緒に取る仲になるかもしれません。しかし本作では電車内で親しくなった相手から交換殺人を持ちかけられ、冗談だと思って軽くあしらっていたら相手は犯行を実行してしまうというとても恐ろしい話です。「さあ、次は君の番だよ!恩恵を受けたんだから君もきちんと返せよ」と殺人を迫られる恐怖はすさまじいもので、脅しの理由付けも”共犯関係””動機””嘘の自供”と、無理がありません。
本作ではヒッチコック・タッチが存分に発揮されていて、メガネに犯行が映っていたり、階段の上にたたずむ男だったり、テニスの観客で一人だけ首が動かない、テニスの試合とライターを拾う流れをシンクロさせたりと、ハラハラドキドキの連続です。ラストの騒動には賛否あるようですが、私はこれでいいと思います。いや、これじゃないといけないと思います。
本作の監督カメオ出演も比較的優しくて誰でもすぐに見つかると思います。文句なしの名作認定です! |
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