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タイトル名 |
グランツーリスモ |
レビュワー |
アラジン2014さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-04-29 17:58:27 |
変更日時 |
2025-05-03 22:20:06 |
レビュー内容 |
本作が実話ベースだというのだから驚きますが、本編のレースシーンもほとんどがCGを使わずに実写撮影されているという事実には本当に驚きました。レースは終始ゲーム画面のような構図で進みますが、まさかこれがほとんど実写であったとは・・ 私はほとんどがCGだと思い込んでいただけに余計に驚きました。
で、本編ストーリーの方は極めて無難かつトントン拍子に進みます。この辺りは2時間枠の映画の限界を感じますが、TVゲームを一切プレイしない層にはちょっと現実離れしすぎていて、よく理解できないままアカデミーのシーンに突入してしまいます。ぶっちゃけ、5歳の時からモータースポーツに憧れていたのであれば、普通の感覚ならゲームにのめり込むのは明らかに道を誤った行為で、違法な公道レースなりゴーカートに明け暮れるなりしているほうがよほど正常な思考回路といえます。この辺の描かれ方が浅いせいで、ゲームをプレイしない層にはチョットついていけないストーリーラインになってしまっています。(私は親友は映画とゲームだけですが) ただし、アカデミー以降はきちんと正常なレースドラマになっていて、無理がない流れは万人に受け入れられるストーリーとなっています。事故のシーンもリアルだし、その後の精神的な葛藤も綺麗に描かれています。FIAライセンスを取得するまではとても上手く描かれていますが、その後がちょっと突飛。シムレーサー(ゲームオタク)だけでルマン3位はあまりにも映画的過ぎます。個人的にはほろ苦いラストであっても十分ドラマチックなので、無理のないシナリオに仕上げたほうが良かったような気がしました。
個人的にはツンデレの鬼教官ジャック・ソルター(デヴィッド・ハーバー)の出来がすこぶる良くて、本作の陰の主役であったように感じます。彼の過去も素晴らしいし、現在の境遇も最高でした。それらを経て主人公と共に勝利を手にするなんて胸アツすぎます。映画自体は凡唐な作品でしたが、真実の物語であったこと、レースが実写撮影であったこと、(脚色)鬼教官が大活躍であったこと、これらのおかげでかなり面白い映画に昇華した珍しい作品です! |
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