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タイトル名 |
無法松の一生(1958) |
レビュワー |
roadster316さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2025-05-18 22:58:35 |
変更日時 |
2025-05-18 22:58:35 |
レビュー内容 |
ずっと観たかったんだよね。 三船敏郎の松五郎は、喧嘩っ早いけど、非を認めたらすぱっと謝る。気持ちいいくらい謝る。 笠智衆演じる親分さんが場を収めるくだりは、観ていてほんとに気持ちよかった。 ちょっとやりすぎだけどね。 縁あって少年を助けたことで、吉岡一家との付き合いが始まるのだけど、車引きが無学で世間様から軽く見られている描写は、今見るとかなり切ない。松五郎から見たら、吉岡の奥さんは決して手を出せないお姫様みたいに見えただろうなあ。 年老いた松五郎が、久しぶりに会った同業者に身を固めろと言われるあたりから、やっと松五郎が奥さんを意識し始めるシーンが入るんだけど、もう少しそれを匂わせるシーンがあっても良かったんじゃないかな。「ひとりぼっちで寂しい」なんてセリフがあるけど、松五郎がそれを聞いてどう思ってるかなんてカット、ほぼないんだよね。 どうやったって手の届かない恋だからって、あんまりストイック過ぎるよなあと思いながら、三船敏郎の漢っぷりを観てた。 そしてラスト。 なんだよ、やっぱり親分さん出るんじゃねえかよ。ずるいよ。こういう役やらせたらこの人にかなう人いないんだから。 車引きで奥さんと息子名義の貯金五百円って、どれだけ奥さんに惚れてたんだよ。 切ないなあ。 手だって一度も触れてないんだぜ。 これが漢気なんだろうけど、つらいなあ男って。 いや、いい映画。 |
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