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昭和残侠伝 血染の唐獅子 - なんのかんのさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 昭和残侠伝 血染の唐獅子
レビュワー なんのかんのさん
点数 8点
投稿日時 2010-12-08 10:15:06
変更日時 2010-12-08 10:15:06
レビュー内容
ドラマの型としては、もう「忠臣蔵」パターンで、いじめられて仇を討つって芯。それを脇筋として山城新伍が膨らませている。これも考えてみれば「仮名手本忠臣蔵」の勘平、ずいぶん三枚目な勘平だけど、恋のため一家に不義理をし、その負い目から死んでいく役割りなわけ。昔からあるドラマの型を応用していく日本文化の伝統に則っている。相手の染次(牧紀子)がまた話を膨らませてくれて、自分に惚れた男に対する女の義理を果たす役どころ。さらにここには自分になびいてくれない秀さんに対する微量のアテツケも感じられ、自分の操を男気のシンボルである纏と交換し、秀の心に残ろうとする哀切もにじみ、まったく女優冥利に尽きる役どころだろう。そしてこれは、ただただ秀さんのことしか考えない藤純子のまっすぐな役どころと一対になっていて、それは複雑な池部良とまっすぐな高倉健の一対と同じ。こういう構造は一朝一夕に生まれるものではなく、長く大衆文化の中で練り込まれてきたものだから、安定感がある。いつもちょっと疑問だったのは、知的善玉やくざである池部がモロ悪人の組に入っちゃってる、ってのに無理があるんじゃないか、ってことだったが、今回思った。きっと昔は、河津清三郎も、池部が心服するような立派な任侠の徒だったんだ、世の中の変化に乗って組をやっていく上で、金に執着しなければ勝ち残っていけなくなり、そして歪んでいったんだろう。だからシリーズのタイトルも、時流に乗れない「残」侠伝なんだ(シリーズ1作目は戦後が舞台でその「残」の感じはさらに強い)。ラスト、健さんを包み込むように木遣りが流れるが、まるで近代に置き去りにされ滅ぼされていったすべてのものを弔う御詠歌のようにも聞こえてくる。
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