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タイトル名 |
ダイヤルMを廻せ! |
レビュワー |
きいろのくじらさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2007-12-11 20:39:19 |
変更日時 |
2007-12-11 20:39:19 |
レビュー内容 |
ネタに尽きたからということでブロードウェイで大ヒットしていた作品に目をつけ映画化したのが本作品。ヒッチコックはヒットしている作品をいじくる必要はないとし、舞台劇をそのまま映画にするという斬新な手法を施し面白い仕上がりをみせいてる。
グレイス・ケリーの美しさや犯人が分かっているにもかかわらず、極上のサスペンスを堪能できるという素晴らしさも勿論あるが、特筆すべきなのは3-D映画としての本作だ。
従来のブームであった観客を驚かすという手法とは異なり、シーンの多くでキャストを遮って物なり柱であったりを置くという手法を使い、それによって観客に作品との共有を与える事によって一体感を与えている。3-D映画には難色を示していた彼であるが自分らしさを失わずにこの課題をクリアしてみせた、と同時に舞台劇の良さも存分に引き出した。ヒッチコックの天才振りが伺える。
勿論これはメイキングを見ての感想であるが是非本作を3-Dで見て、飛び出す鋏を見てみたいものである。
最後に付け加えるとこの作品時点ではカラーであまり撮っていなかったにもかかわらず色の使い方がうまい。分かりやすいとこで言えばグレイス・ケリーに夫といる時は白のドレス、不倫相手といるときは赤のドレスを着せるというところである。色の演出は『めまい』でより楽しめるがこの時点でも堪能できる。
DVDで久しぶりに再見したが堪能できた。色褪せぬ名作である。 |
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