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裏窓(1954) - 黒猫クックさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 裏窓(1954)
レビュワー 黒猫クックさん
点数 9点
投稿日時 2010-01-03 00:37:51
変更日時 2010-01-03 16:08:34
レビュー内容
面白い。凄く面白い。

この作品のすぐ目に付くポイントは3つ。男が殺人を犯したかどうかはラストまで分からない。主人公がいい加減なヤツ。グレースケリーが美人過ぎる。この3点だ。

主人公のいい加減で正義感だけは強い、という設定は観ているこっちまで親友の刑事のように「こいつだめだ」と言う気分にさせられる。そこから突飛な理屈で、絶対犯人だよ!と暴れまくるからもどかしさが最大限に増幅される。この辺の、受け手の感情コントロールの巧さはさすがヒッチコックというべきで、ぐうの音も出ない。

男が妻を殺したかどうか、ここにフォーカスしつつ受け手の注意をいろいろな手段で散漫にさせてしまう技術が凄い。アホアホ三人組の潜入活動の温度がまた物語を必要以上に重くしない。そのちょうど良い具合にぬるくなった温度がたまらない。

さらに実は、アホのジェフよりもさらにリサがアホだった!という展開で一気にバランスが崩れる。客が早く花壇調べろという気持ちが高まっているところで、いよいよ掘り返すよ!という時に暴走する。がっかりする暇もなく潜入である。今までの、覗き見を止めるだけで事件とは無関係に戻れるという心地よさを無理矢理取り上げられてしまう。この流れ、ウメェ。

しかもアホ女にもかかわらず、美人過ぎる人類、グレースケリーである。心の中でさえ美人過ぎてアホとか言えない。有無を言わせず早く戻ってきてほしくなる、巧妙だ。もうむちゃくちゃであるが、スリル満点だ。

この後の展開も秀逸。安全地帯だと思っていたところが、もっとも危険になる。セオリーだが、その使い方が良い。ディナーの宅配や頑固のオバサン、美人なリサたちは玄関をパタパタと開け閉めして出入りする。隣人達も鍵を閉めると言うことをしない。しかし、いろいろな人物に、いろいろなところへ出入りをさせているため、鍵は掛かっていないんだという記憶をしっかり焼き付けている。で、ラストシーンである。

もう何もかも良くできてる。上品にスリルを味わうにはもってこい。もしかして今となっては既視感を感じる人も多いのかもしれないし、もっと練れる人もいるだろう。だが、この窓の向こうは今とは治安や犯罪の意識が違う半世紀前の世界だ。頭をちょっと切り換えれば唸れる。グレースケリーが美人であるというだけで、説得力も五割増しなのである。
黒猫クック さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2016-01-10スター・ウォーズ/フォースの覚醒86.85点
2015-12-26ロボコップ(2014)95.66点
2015-09-20007/慰めの報酬76.16点
2015-06-14映画 鈴木先生86.24点
2015-06-08バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)96.37点
2015-04-13機動戦士ガンダムUC/episode 5 黒いユニコーン55.33点
2015-04-12007/消されたライセンス66.65点
2015-03-29アメリカン・スナイパー96.94点
2015-03-23遊星からの物体X87.70点
2015-03-21007/カジノ・ロワイヤル(2006)87.14点
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