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父、帰る - 目隠シストさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 父、帰る
レビュワー 目隠シストさん
点数 9点
投稿日時 2008-01-21 18:21:22
変更日時 2008-01-21 18:22:47
レビュー内容
冒頭の飛び込みエピソードに端を発する不穏な空気は、終始作品世界を覆っています。画面の端々から兄弟の抱えるのと同じ不安が伝わってくる。父と名のる男は一体何者なのか?本当に父親なのか?もしかしたら殺されるのでは?目的の見えない旅の中で、弟が口にする疑念を、笑い飛ばしてみせる兄。しかし彼もまた(いや弟以上に)不安だったのではないか。兄は弟に比べてずっと父親に従順でした。それもそのはず。“父に対して”と言うよりも、“大人の男に”畏怖していたから。まざまざと見せつけられる大人の力。カツアゲをした悪ガキを事もなげに取り押さえ、アクシデントを難なく切り抜ける技量。彼と比べると、自分がどんなに小さくて、ひ弱な存在かよく分かる。集団の中で身を置く術を知っている兄の方が、弟よりも“人間力”に敏感なのだと思う。12年の歳月の溝を埋める小旅行。もし無事に終えることが出来れば、親子の絆を深めることが出来たかもしれない。畏怖を“畏敬”に変えられたかも。しかし待っていたのは悲劇でした。その原因は、父と子の意識のズレ。父親にとって息子は幼い頃のままでも、子供にとっての父は、得体の知れない大人。決定的な認識の違いがある。これに無頓着だったことが、悲劇を呼んだのだと思います。遣り切れない。ただ救いがあるとすれば、父は息子の身代わりになったということ。弟が本当に飛び降りたかどうかは分かりません。でも自分が落ちたことで、息子を我に返すことが出来たのは間違いない。「息子が落ちなくて良かった」そう思うのが親です。車の中で「靴を脱げ」と弟に命令する兄の姿は、まるで父親のよう。僅かな時間でも、この兄弟にとっては一生分の父の思い出になりました。後悔の念と供に、決して消えることは無いはずです。
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