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タイトル名 |
奇跡の人(1962) |
レビュワー |
彦馬さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2005-12-02 12:47:24 |
変更日時 |
2005-12-02 12:47:24 |
レビュー内容 |
アーサー・ペンの舞台演出と主演2人の舞台演技、繰り返し繰り返し上演されることで丹念に洗練された良質な空間がそのままフィルムに転移しているようです。あの食事をしつける場面など即席のものではないです。名前を理解したヘレンが、鍵をサリバン先生に手渡すシーンで、舞台ではそれが鍵だとは確認できないような小さな鍵が映画のキーとなっていることは映画的です。前半にサリバンを部屋に閉じ込め、鍵を隠したヘレン、そのヘレンが鍵を手渡す。ここでは物理的な家屋の扉の開放と同時に、ヘレンの心の扉の開放が見えてきて、その扉の重みが見る者を圧するかのようでした。意味が加わり“ウォーター”に加わる水圧の重みに耐えていた体にはもう耐え切れないのでありました。 |
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