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ラ・ボエーム(1926) - ユーカラさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ラ・ボエーム(1926)
レビュワー ユーカラさん
点数 10点
投稿日時 2010-11-24 21:48:35
変更日時 2010-11-24 21:53:52
レビュー内容
リリアン・ギッシュ自身が強くこだわったというパンクロフィルムの特性が活かされ、光の溢れるピクニックシーンから夜の暗い街路まで色調が豊かで幅広い。彼女の表情のクロースアップショットも艶やかで麗しい。

アパート隣室のジョン・ギルバートらに歓待された彼女が戸惑い、恥じらいつつも嬉しさが滲む表情の可憐さ。
彼らとの初めてのピクニックで無邪気に跳ね回り、踊り、アパートの窓をはさんで二人じゃれ合う身振りが伝える幸福感。

一転して、悲愴極まりない終幕では薄倖の死相が真に迫って痛ましい。
クライマックスでは荷車後部の鎖につかまり舗道を引きずられるという、キートン、J・チェン顔負けの過激なアクションまでも華奢な身体で演じきる。

全身映画女優の底知れない表現力にただ圧倒されるしかない。

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