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タイトル名 |
ランド・オブ・ザ・デッド |
レビュワー |
veryautumnさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2005-09-01 13:28:15 |
変更日時 |
2005-09-06 18:31:29 |
レビュー内容 |
知ったような口をきくが,そもそもゾンビというのは白人に対する黒人奴隷の怨嗟の記憶ではなかったか。彼等の殺戮は支配者階級への復讐であり,彼等の勝利は被支配者クラスにとってのカタルシスだったのではないか。そして,そういったクラス闘争の構図が透かし見えることが,ロメロのゾンビが支持されてきた理由のひとつではなかったか。この映画ではゾンビが知恵をつけ,感情を持つ...なるほど確かにゾンビは人間らしくなってはいるが,よく考えれば「人間らしい」というのは,ゾンビが憎み破壊してきた西洋的価値そのものである。とするならば,「人間らしく」なったゾンビは,敵対する価値観に取り込まれた,いわば「良い黒人」のアンクル・トムに成り下がったのだとはいえまいか。もちろんゾンビはロメロの子供に違いない。だが,ロメロといえどもゾンビをこのように扱う権利はないだろうと私は思う。愛しているのならなおさらだ。「~デッド」で殺してしまったのはほかでもない,彼の愛する子供達なのかも知れないということを,ロメロは一度考えるべきだろう。 |
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