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霧の旗(1965) - ESPERANZAさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 霧の旗(1965)
レビュワー ESPERANZAさん
点数 8点
投稿日時 2011-02-11 12:25:59
変更日時 2011-02-11 12:26:29
レビュー内容
松本清張の推理小説は学生の頃よく読んだ。「点と線」「眼の壁」「ゼロの焦点」「霧の旗」「砂の器」など、それらの多くは映画化された。中でも「霧の旗」は私が最初に見た松本清張映画として、鮮烈に記憶に残っている。
松本清張の推理小説は、奇抜なトリックや犯人捜しをするいわゆるミステリーものとは違って、社会派推理小説と言われるもので心情面を特に重視している。犯人の動機に重点を置くことによって、現実社会の矛盾や非条理を追求している。
この「霧の旗」はそういう社会派推理小説の代表みたいなもので、殺人容疑の兄の無罪を信じて奔走する妹が主役となる。
両親を早く亡くし貧乏な生活の中で、どうやって兄を救うことができるのか、また、汚名を着せられたまま死んでいった兄の無念をどうやって晴らせばいいのかを、私たちに投げかけている。
この桐子を演じた倍賞智恵子は本当に素晴らしい女優である。
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