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X-MEN:ファイナル ディシジョン - 目隠シストさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 X-MEN:ファイナル ディシジョン
レビュワー 目隠シストさん
点数 8点
投稿日時 2008-01-31 19:22:49
変更日時 2008-01-31 19:23:22
レビュー内容
ミュータントを“人間に戻す”新薬「キュア」の登場によって、ミュータントと人間、それぞれの思惑がますます顕になる3作目。自らの能力を忌み嫌う者、受け入れる者。人間との融和を図る者、敵対の意思を表す者。ミュータントはそのアイデンティティを問われます。人間側も同じ。曖昧にしてきたミュータントの位置付けを、明確にせざるを得なくなる。実に面白い構図です。現実の差別問題や、他生物との関わり方と照らし合わせてみるといい。“人間とは何者か”という物語の根幹に行き着きます。ただ、それは鑑賞後のお楽しみ。まずは目の前で起きていることを存分に楽しみましょう。ミュータントの多彩なサイキック能力。その映像表現の見事なこと。極上のイリュージョンを見ている感覚でした。迫力満点。そして美しい。スクリーンで観なかったことを後悔しました。ただ、ドラマは不十分だと感じました。ジーンとローガンの恋愛話をクライマックスにするなら、もっと木目細かな心理描写の伏線が必要でした。それに締め方もぬるい。今回の件で、ミュータントと人間の間に大きな軋轢が生まれたはず。一度恐怖を体験した人間が、その源を放置するとは思えない。人間は、それほどお人好しではありません。何事も無かったような平穏な結末に違和感を覚えました。並みのアメコミ映画なら問題にしません。見た目が派手ならそれで満足。ただ本シリーズには奥深いドラマ性も求めたい。それが可能な優れたコンテンツと考えます。エンドロール前後のシーンについて。クレジット前のワンカットは絶品でした。見事な余韻を作り出しています。ただ、最後のシーンは要らなかったと思う。驚愕の事実は、艶消しでもあります。続編の布石としての要素の方が強い。こうなったら、責任を持って3部作を超える続編をつくってもらいましょう。
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