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父親たちの星条旗 - Balrogさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 父親たちの星条旗
レビュワー Balrogさん
点数 8点
投稿日時 2011-05-19 00:08:57
変更日時 2011-05-19 00:08:57
レビュー内容
普通はこちらのほうを先に観るようだが、日本人であれば先に「硫黄島」を観てからこちらを観たほうが、自国側そしてそのいわば舞台裏(アメリカ側)という意味でしっくりくるような気がする。そして兵士の葛藤や、イーストウッドの扱う「死」、それも単なる死ではなく、「生」の下に埋もれる無数の死を描く本作は見ごたえがあった。ハリボテの山に星条旗を立てる、というこの上ない茶番の際に三人がフラッシュバックとして死を思い出すのは偶然ではない。どんな茶番であれ、生きていることは無数の死体を土台とするのだという教訓の象徴としてあのシーンは存在する。逆に言えば、生を規定しているのは過去の死であり、それは誰も覆すことはできない。「英雄なんていない」というセリフを、「硫黄島」に当てはめるならば「英霊なんていない」とするのがぴったりであるし、そうすることがイーストウッドのしたかったことであろうと思う。
Balrog さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2014-08-18ドッペルゲンガー85.70点
2014-07-15ラ・パロマ1010.00点
2014-01-17Seventh Code94.85点
2013-09-29そして父になる67.10点
2013-09-21007/スカイフォール76.50点
2013-09-16わたしはロランス87.42点
2013-09-16アワーミュージック77.40点
2013-09-14許されざる者(2013)45.48点
2013-09-10オン・ザ・ロード(2012)66.00点
2013-09-08サイド・エフェクト76.94点
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