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エリ・エリ・レマ・サバクタニ - onomichiさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 エリ・エリ・レマ・サバクタニ
レビュワー onomichiさん
点数 10点
投稿日時 2007-01-27 01:15:50
変更日時 2007-01-27 01:15:50
レビュー内容
正体不明のウィルスによって自らの意思とは関係なく自殺してしまう"レミング病"が蔓延する近未来のお話。レミング病は視覚映像によって伝染し、確実に死に至るという。まさに死に至る病である。

レミング病とは何か?それは死に至る病である。
死に至る病とは何か?それは絶望である。

作中の浅野忠信演じるミズイが相棒アスハラの自殺を目の当たりにしてつぶやく。
「病気の自殺と本気の自殺とどうやったら区別がつく?」

『死に至る病』の作者キルケゴールによれば、その区別は様々あれど、やはりそれは同じ罪としての絶望である。絶望を知り、それを克服する意思があるとしても、自己自身を抱えている以上、それは同じように絶望なのだと。本当にそうだろうか?

ウィルスによる絶望というのは、外敵、非自己による自己化ともういうべき自己の病への囚われ、第5の絶望、現代という無自己を絶望と化した時代のメタファーだろう。『ユリイカ』の監督である青山真治は、この最新作でそういった新しい絶望も含めた全ての「死に至る病」に対する抵抗を試みている。僕にはそう思えた。
アスハラが自転車をこいでミズイに会いに行く短い映像。その音楽。生きること、死ぬことに根源的な意味がある以上、僕らは常に本気でいるべきなのだと。少ないセリフの中にも僕にはそういった輝きを感じることができた。映像の一つ一つに抵抗としての生を感じることができた。

絶望に囚われ、それでも自己自身であり続けようとする。
自らの生を受け入れ、自らで選択する。

恣意的のようでいてとても示唆的な映像。
素晴らしい映画。

絶望につけこまれ、、、腹いっぱいになっても、、、死に至るか。。。
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