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硫黄島からの手紙 - goroさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 硫黄島からの手紙
レビュワー goroさん
点数 10点
投稿日時 2007-08-23 08:36:12
変更日時 2007-08-23 08:39:21
レビュー内容
 太平洋戦争について書かれたドキュメンタリーに接すると、キスカ作戦のような稀な例を除けば、たいてい一週間はどうしようもなく暗い抑鬱状態におちこんでしまう。この国のかつての軍上層部の、あまりに不合理な指導ぶりに......。これまで、物量を誇るアメリカと戦争を始めたのがまちがい、ということばかり言われてきたような気がするけれども、同じやるにしても、もうちょっとやりようがあったはずだ、と考えさせられ、その理不尽な戦術のもとに、まさに地獄のような苦しみのうちに死んでいった兵士たちを思うと、政治家の靖国参拝ていどのことで済まされては、とうていやりきれない気がする。この国ははたして心底変わったといえるのだろうか?
 司馬遼太郎はこの時代のことを書こうとすると、「内臓が腐って死ぬ」と言ったが、いちいち資料にあたらなければならない史伝小説家にとっては、あながち誇張とも思われない。けれども本当は、「坂の上の雲」をめざすような昇り調子の時代だけでなく、この時代をこそ書くべきではなかったのか。内臓を腐らせながらそうでもしないと、われわれの戦後は真に終わりそうもない......。
 そんなことを思わすのにこの映画は十分であり、これに比べると、この頃の日本映画の太平洋戦争ものは、兵士の闘う心情の純真さを描くことに偏りすぎている。日本映画にも昔、『日本のいちばん長い日』のような秀作があり、軍内部の対立、軍の愚かさなど、するどく問うものもあった。しかし今日、このような映画がアメリカ映画人によってはじめて制作されたということには、制作者のあっぱれさと、かえりみて日本映画のふがいなさを言わないわけにはいかない。実際の硫黄島決戦はこんなものでなく、もっと悲惨だったのだろうが、それはドキュメンタリーに求めるべき筋合いのものだ。
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