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ぼくを葬る(おくる) - 花守湖さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ぼくを葬る(おくる)
レビュワー 花守湖さん
点数 9点
投稿日時 2007-01-09 23:24:03
変更日時 2007-01-09 23:27:39
レビュー内容
葬る(ほうむる)じゃなくて、葬る(おくる)と読むらしいですね。実際にそんな漢字は存在しませんが、雰囲気は伝わってきます。ふつう、死ぬと分かったら、犯罪をおかしてでも、自分の欲望を実行に移そうと思う人もいるでしょう。ロマンもチラリと医者に自分の破滅的な願望(近親相姦願望)を漏らしていましたが、けっきょく実行せずに、自分を葬ります。 人には、色んな死に方があると思います。もし私だったら、絶叫して泣き叫び、家族に八つ当たりするかもしれない・・・また自殺してしまう人もいるでしょう。 反対に立派な死に方をする人もいるかもしれません・・。私は、良い死に方に感動したり、悪い死に方に眉をひそめる・・そのような批評をすることはできない。人間は弱くて優しいから、どんな愚かな死に方をしても、すべて肯定したいと思います・・。 ロマンの場合は、まるで死に場所を探して、さ迷い歩く象のようです。これがこの人の死に方なんだ、ということを、私は素直に受け止めました。最後に辿り着いたのが海・・・その死にいく姿は、非常に美しい。天才カメラマンでありながら超美形のロマンの死は、いかにもロマンらしい。自分に酔いしれながら、自分を葬ろうとしている。まさにロマンティスト。・・・・おあとがよろしいようで。
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