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醜聞(1950) - まさかずきゅーぶりっくさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 醜聞(1950)
レビュワー まさかずきゅーぶりっくさん
点数 6点
投稿日時 2006-08-03 10:57:38
変更日時 2006-08-03 10:57:38
レビュー内容
今から56年も前から、プライバシーを侵害してメシを食うような下劣な雑誌があったんですねー。バイク好きの青年画家を演じたこの作品の三船先生もカッコいいです。うだつのあがらない弁護士役に志村喬。「酔いどれ天使」とは一転、原告の弁護士なのに雑誌社の社長に丸み込まれそうになったり、見ててもヒヤヒヤ。最後の最後で威信を取り戻すんですが、裁判の展開はかなり強引ですね。人権侵害、言論の自由の論争に映画としてメッセージを吹き込んだようなテーマですが、侵害された事についての裁判のやりとりが中心ではなく、むしろうだつのあがらない弁護士が、雑誌社側からの誘惑や、結核の娘の死を乗り越え、真の正義に目覚めるまでの過程が中心ですね。その展開を予め分かってて観たら良かったのでしょうが、もっと熱く原告側がプライバシーの侵害を告訴してゆく様子を観たかったかなあと思ってしまいました。あとこの頃の黒澤監督は1シーンをかなりじっくりゆっくり撮ってますね。全盛期のあのテンポの良さを期待するとちょっとかったるく感じる部分もあります。決して悪い映画ではありませんが「天国と地獄」の次に観たのは順番間違えたかな?と思いました。
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