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バッシング - 目隠シストさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 バッシング
レビュワー 目隠シストさん
点数 7点
投稿日時 2007-08-24 18:23:35
変更日時 2007-08-24 18:29:15
レビュー内容
主人公と彼氏のやりとり。「私が迷惑をかけた?誰に?」「みんなにさ!国中のみんなにだよ!」。この部分に問題の本質が隠されています。彼女の認識も確かにおかしい。でもより問題なのは彼氏のほう。彼は決して「自分が迷惑した」とは言いません。なぜなら迷惑していないから。問題解決のために日本政府が払ったコストも、元をただせば私たちの税金。だからみんなが迷惑した。理論上は正しい。でもそれは理論武装のための理屈。多くの人たちは、実感として迷惑していないと思います。彼女のせいで晩のオカズが1品減ったわけではない。もっとも彼の場合は、マスコミに追われて本当に迷惑したかも知れない。でもそれなら「オレは迷惑した」と言えばいい。彼は巧妙に、いや無意識に、主語を「みんな」に換えている。そこにバッシングの本質がある。彼が自分を主語にしない理由は一つ。責任を負いたくないから。自分ではない“誰か”の批判を請け負っているだけ。だから心が痛まない。父親の自殺も彼女のせい。だから私たちは悪くない…。本作は、現実に起きた『イラク日本人人質事件』にまつわる“バッシング”をモチーフにしています。でもあえてその背景に踏み込まず、一般的な事例として扱っています。それが作品の“惹き”を弱くしている。また、主人公が叩かれるに至った経緯を省略したために、悲劇のヒロインのような印象を受けるのもフェアではありません。でも日本という“村社会”の有り様はよく分かる。私たちは、子供の頃からどっぷりその社会に浸かっています。どうしたらイジメに遭わないで済むかに、心を砕いて生きてきた。「攻撃は最大の防御」は常職です。攻撃している間だけは攻撃されない。だからいつでも生贄を探している。いなければ、仕立て上げてでも。それが現実だと思う。でもそんな醜いことをしているなんて、誰も思いたくない。私たちは善人に違いない。しかし突きつけられて心が痛むのは、それが真実だから。私たちは自身の姿を見つめなくてはいけません。本作は自身を映す鏡にはなる。最後にひとつ。彼女には非があります。生き方は不器用。でもそんな人間でも受け入れてあげる社会であって欲しい。彼女が明日の自分の姿で無いとは、誰も言い切れない。
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