みんなのシネマレビュー
幻遊伝 - エスねこさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 幻遊伝
レビュワー エスねこさん
点数 7点
投稿日時 2006-09-04 01:30:06
変更日時 2006-09-04 19:13:45
レビュー内容
あれ? この作品の鑑賞環境って「映画館(邦画)」? 「映画館(字幕)」? 悩ましいモン作りやがったなあ…。

さて。この映画は子供向けだし、シナリオ破綻してるし、「時間旅行」ではなく「前世に送られた」という民俗学的設定なので、突っ込む気がなくなるほど大陸的で大味でした。オイラがこの映画を評価するのは「田中麗奈」。この一点のみ。
そもそも彼女が第一目的で観に行ったワケですから…でも冒頭はしっかり裏切られた気分になりました。ま~~ったく可愛くない。演技もかなり大味。対する父親の大杉漣もゆっくり喋るもんだから間が悪いのなんの。心中「絶対3点つけちゃる!」と拳を握り締めたのはまあいいとしまして…複数の主要人物がひとつ屋根の下に集合するまで、失望感でガックリ来ていたのは間違いありません。
でもそこからが違った。いや最初から日→日中バイリンガル→完全中国語…と少しづつ言語面の変化は訪れていたのですが、主人公・小蝶が当時の服装に着替えてから、ガラリと変わりました。
演技が、完全に中華活劇のアレなんです。カンフー映画のヒロイン。口を大きく開けてカツゼツはハッキリ、演技も大振りで、表情に至っては日本人と思えないほどクルクル変わる。そこでやっと冒頭のヘボい演技が「中華活劇の中で描かれる日本人」を演じていたんだ、というのが理解できた次第。

日本の演技メソッドと中華圏の演技メソッドを、一作の中でここまで自在に使い分けた女優は寡聞にして知りません。身振りや顔つきまで中国人になった田中麗奈は、日本的美を離れて、華人として美しい。しかも台湾生まれ台湾育ちの小蝶は「中華~日本の間にあるグレーゾーン」の住人であって、2民族の間に様々な中間点がある事を演技で示してくれている。これでシナリオが大人向けだったら、素晴らしい国際色を出していたと思います…残念ながらコレはキョンシー映画でしたがネ。
田中麗奈なら将来、今までにない劇的な解釈の李香蘭を演れる(断言)。そして彼女を三娘役に迎えれば『一輝まんだら』の実写化だって不可能じゃない(まあ脱ぐ気があれば、ですけど…)。
ふたつの文化に根ざした、ふたつの美学。それを「ふたつ」と見ずに、両極・中間を自由自在に飛び回る彼女の姿こそ、名前通りの小蝶でした。どこまでも自然体で、因習に澱まず、美しかった。次の大きな何かへの予告編でした。
エスねこ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2019-10-14ジョーカー86.85点
2017-06-12コードネーム U.N.C.L.E.66.56点
2017-03-05インセプション97.19点
2016-10-06君の名は。(2016)96.97点
2016-08-10シン・ゴジラ97.25点
2016-08-08理由(1995)45.78点
2016-07-25ボーン・アイデンティティー76.24点
2016-05-15ファースト・スクワッド75.00点
2016-04-23マッドマックス 怒りのデス・ロード87.72点
2016-04-17バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生85.38点
幻遊伝のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS