みんなのシネマレビュー
それでもボクはやってない - 田吾作さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 それでもボクはやってない
レビュワー 田吾作さん
点数 8点
投稿日時 2009-10-22 11:02:26
変更日時 2009-10-23 14:51:52
レビュー内容
ガリレオ・ガリレイの宗教裁判での有名な言葉「それでも地球は回っている」からタイトルが引用されていると思われるが、昔からある「裁判」という制度も、ひとつの問題に対して「区切りをつける」という人智のひとつであって、必ずしも真実を担保してきたわけではなかった。本作は、痴漢冤罪事件という、多くの人が我が身にあてて考えやすいテーマを取り上げ、冤罪と裁判というテーマを考える機会を提供した点は評価できる。我が国では普段は縁遠いと思われる「刑事裁判」の実態を多くの人に知らしめたいとの製作者の意気込みが伝わってくる。今年4月にも電車内で痴漢をしたとして1審、2審では有罪とされた大学教授を、一転無罪とした最高裁判決があったばかりだ。痴漢行為そのもののは決して許すことのできない、憎むべき卑劣な犯罪行為であることは論を待たないが、最初の裁判官が劇中で言っていた、刑事裁判の最大の目的「罪のない人を罰しないこと」、そして冒頭のテロップ「十人の真犯人を逃したとしても、一人の無実の人を罰してはいけない」との主張の妥当性は、鑑賞者自身が本作の主人公の状況に遭遇したと想像すれば容易に首肯できるはずだ。映画自体はまさにドキュメンタリーのように進行していくが、映画という手法を上手に使って、事件の本質を表現することに成功している。特に度重なる公判でのやりとりは息詰まる見せ場であり、「沈黙」という間もきちんと表現しているのは秀逸。主役の演技も自然であり、平凡な日常から一転被疑者として扱われることになった普通の人間のとまどいが見事に表現されている。ラストの結論も、安易に後味の良さを求めることなく「これが今の現実」とのメッセージが込められており、良かったと思う。この作品はこうしたメッセージ性と共に、最後まで観客を引っ張る娯楽性をもバランスさせており、現代社会を生きる全ての人が見て損はないと言い切ることができる。


田吾作 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2023-08-14ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE107.37点
2023-04-13あん87.63点
2022-06-26オールド76.33点
2022-06-06トップガン マーヴェリック108.04点
2022-04-13アンビュランス(2022)75.50点
2022-01-20ドント・ルック・アップ76.60点
2021-11-12007/ノー・タイム・トゥ・ダイ86.75点
2021-09-15シンドラーのリスト97.80点
2021-08-19トゥモロー・ウォー66.60点
2021-08-17ワイルド・スピード/ジェットブレイク66.13点
それでもボクはやってないのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS