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16ブロック - ドラえもんさんのレビュー
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タイトル名 16ブロック
レビュワー ドラえもんさん
点数 8点
投稿日時 2007-01-28 16:24:36
変更日時 2007-01-28 16:39:59
レビュー内容
R・ドナーとB・ウイリスとの初のコラボレーションは、二人の新たな代表作と呼べるに相応しい作品となった。共にアクション映画で今の地位を築いてきた二人だけに、その拘りには並々ならぬものを感じさせる。本作は「48時間」や「ミッドナイト・ラン」といった“80年代アクション”の流れを汲むものであり、シチュエーションに至っては、まさに「ガントレット」そのものと言ってもいい。昔から、アクション映画に於ける“コンビものにハズレ無し”と謳われる通り、本作もその例に漏れず見事なコンビネーションぶりを発揮していて、アクロバティックで荒唐無稽さがウケる昨今、確りと地に足が着いた大人のアクション映画として、近年出色の作品だと言える。“僅か2時間足らずの内に人間は変われるか?”という裏テーマが内包されている脚本は、単なる友情や連帯感といったものを超えた、視点の新しさを感じさせ、 それをアクションに絡ませていく語り口の巧さは絶妙であり、またテンポの良さと研ぎ澄まされた編集の見事さなど、まったく無駄と言うものが無い。それに応えるべく、三者三様の役作りの卓抜さは、お見事と言う他ないが、世界一運の悪い男を演らせたら、やはりこの人、B・ウイリス!歩き方からその風体まで、ほとんど特殊メイクと言ってもいい程の凝りようで“決してジョン・マクレーンであってはならない!”と自らを言い聞かせているように見える。しかし充血したその眼がひとたび鋭くなった瞬間の凄みと迫力は、まさしくアクション俳優としての本領発揮の瞬間として、あたかも歌舞伎の大見得を切るようなイメージで迫り、大向こうを唸らされるものがある。相手を出し抜き、次々と難局を切り抜けていく頭脳戦も、かつて敏腕刑事として鳴らした裏付けがあればこその説得力を生み出しているが、同僚でありながら敵役でもあるD・モースは、善人なのか悪人なのか蓋を開けてみないと分らない程、人間味を滲ませながら両極端を演じ分けられる数少ない俳優で、彼なくしてはここまでの濃密なドラマとはならなかったのではないか。執拗に追う者と追われる者とのバランスが程良く描き分けられ、また群集との絡ませ方など、ロケーション効果も実に鮮やかだ。それにしてもR・ドナー、御歳七十を過ぎてまだこれ程の余力(?)が残っていたとは、もはや脱帽せざるを得ない。
ドラえもん さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2013-04-06007/スカイフォール56.50点
ダイ・ハード/ラスト・デイ84.83点
2008-05-06長江哀歌86.04点
2007-10-18ツォツィ96.26点
2007-07-29世界最速のインディアン97.41点
2007-07-29ブラックブック87.43点
2007-04-29ポセイドン(2006)75.87点
2007-03-18ディパーテッド95.98点
2007-02-25それでもボクはやってない107.60点
2007-02-18単騎、千里を走る。66.64点
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