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タイトル名 |
相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン |
レビュワー |
Tolbieさん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2013-04-01 01:57:20 |
変更日時 |
2013-04-01 01:57:20 |
レビュー内容 |
この物語のキビシイところは、ストーリー中の大イベントである「東京ビッグシティマラソン」のシーンが殆どブラフであるという事だ。そして、警察と(映画の)観客を振り回したこのシーンの前後で、犯人の性格が変わってしまっている事だ。 捕えられた犯人は、元首相を殺すつもりが無かったと言っているが、その前に4人の人間を殺し1人にけがを負わせているのだ。実行犯と計画犯の差というなら、その描写が必要だ。(ちなみに片山雛子だけ「脅し」なのは何故なんだろうか?)
このシリーズはとにかく権力・官僚にトゲのある物語で知られている。しかし今回の映画化で、批判の対象になったのは権力だけではなく、日本人の「バッシング社会」、犯人が取り調べで「この国の目に見えない無責任さや無言の悪意」と表現したものである。これは、なかなか面白い社会批判になるのではないか? …と、思っていたのだ。途中までは。いや、その面もあることは否定しないが、この物語は最終的にやはり、いつも通りの官僚・権力者たちの体質の話に収束させてしまったのだ。いつものイヤミなほどの官僚批判と同じだ、と肩を落とした。 何よりそこが残念な所だ。実際、S文書が明らかになって、殺された青年の名誉は回復されるだろうが、大衆の無責任さ・悪意といった部分は、矛先を変えるだけで何も変わらないはずだ。良く考えもせずに人を非難したことなど、やはり無かったかのように振る舞うに違いない。
そういう意味では、やはり犯人にはちゃんとマラソン(大衆)を標的に、戦ってほしかった。 |
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