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タイトル名 |
街の野獣(1950) |
レビュワー |
ミスター・グレイさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2008-08-28 18:17:40 |
変更日時 |
2008-08-28 18:18:25 |
レビュー内容 |
俯瞰で街の様子をとらえる始まりと終りの逃走劇は同監督作の「裸の町」と似ていますが、本作の方がドラマティックですし、あらゆる面で勝っているように思います。モノクロの画面が生み出す光と影の世界が素晴らしく、構図も良く練られています。数多く登場する人物の造型やその使い方も見事で誰一人、何一つ無駄がありませんし、野心に溢れるハリーをはじめ恰幅の良いキャバレー経営者、力強くて優しい伝説のレスラー、鋭くも哀しい視線のギャングな顔役等々それぞれの役者さんも良い味を出しています。追われる者ハリーの絶えず動き回っているイメージや、レスリングシーンの迫力、テンポも感傷的な場面も一人一人の表情も全て良いです。〝窓をしめてくれ〟の親子の死別シーンなどは涙もんです。ただ一点、惜しむらくは夜のシーンがいまいち美しくないのです。原題が〝night and city〟にもかかわらず…。決して悪くはないのですが、他が完璧に近いだけに逆にそれが目に付いてしまいます。 |
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