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桃太郎侍(1957) - アングロファイルさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 桃太郎侍(1957)
レビュワー アングロファイルさん
点数 8点
投稿日時 2017-01-01 22:37:58
変更日時 2017-01-01 22:37:58
レビュー内容
『桃太郎侍』というのはもともと山手樹一郎の小説なのですが、有名な高橋英樹のテレビドラマはかなり内容が異なるようです。この映画は、比較的原作に忠実なようです。

お話としては、娯楽の王道。お家乗っ取りを防ぐ物語に、別れ別れになった双子の兄弟の人情噺がからみ、時代劇らしい時代劇になっています。敵と味方がはっきりしていて、敵役もいかにもそれらしい。特に河津清三郎の格好良さが魅力的で、悪役はこうでなくてはいけません。ショボい悪役なんて見ていられませんからね。木暮実千代の小鈴師匠のみ、悪役ながら桃太郎に思いを寄せるという役回りで、単純になりがちなお話のいいアクセントになっています。堺駿二はおちゃらけが少なくシリアスな部分が多いのですが、こういう役でもちゃんといい味を出しています。

冒頭、桃太郎の助けた女が実はスリで、善側の神島伊織の密書をスリ取っていたとなるあたり、話の展開もなかなかうまい。それほど長くはないのですが、敵味方入り乱れて波瀾万丈の物語が展開し、見ている方を飽きさせません。このあたりは原作に負っているのでしょうが、先にも書いたように正統派の娯楽作品となっており、かなり楽しめました。
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