みんなのシネマレビュー
戦場でワルツを - 民朗さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 戦場でワルツを
レビュワー 民朗さん
点数 9点
投稿日時 2014-08-23 07:04:26
変更日時 2014-08-23 07:06:01
レビュー内容
アニメーションの可能性を広げた画期的な傑作、と言っても過言では無いかと思います。恐ろしくも、素晴らしい。
まず恐ろしいのは、作中で語られるレバノン紛争に関するインタビューにおいて、証言者たちの戦争に参加している“動機”がスッポリと抜け落ちていること。少なくとも劇中では「何故彼らは戦争に参加していたのか?」は語られない。大義なき闘争・戦争、これは怖い。それは主人公も同様です。するとどうなるかというと、主人公はその記憶を失う。証言者たちは淡々と記憶を語るが、その様子はまるで劇中でPTSDの心理学者が語る「カメラのレンズごしに見ている」状況に他ならない。彼らは現実に触れていないのです。
さて、現実に触れていないのは観客も同じです。たとえどんなに臨場感に溢れた戦争映画『プライベート・ライアン』だろうが、『ブラックホーク・ダウン』だろうが、『プラトーン』だろうが、我々はレンズ越しにその戦場を傍観している意識をどこかで持っている。しかしアニメーションというのは不思議なもので、実写ではないアニメという手法で語られることで格段にその戦場の風景は現実味を帯びる様になる。少なくとも私はそう感じました。イメージとしてはノンフィクション・ノベルを読む時に実際の映像を想像してしまう感覚に近いかと思います。
ただ、そうは言ってもアニメーションもレンズ越しに創造した映像であることに変わりはない。……が、最後にアニメーションの映像と実際の映像がオーバーラップする。サブラ・シャティーラの虐殺によって、居場所を失い廃墟の前で泣き叫ぶ女性、道端に山の様に積まれ転がっている死体の数々、そして頭部と手だけ瓦礫から覗かせている少女の遺体。そこで唐突に映画は終わる。正に観客は最後に現実に触れてしまった。これは地獄だ。
普通はFLASHアニメーションというと、最早時代に逆行した手法の様に感じますが、本作の様に淡々と戦場の様子を語ることが必須の作品においては実に効果的であると思いました。
民朗 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2017-12-18スター・ウォーズ/最後のジェダイ85.79点
2015-10-28アラビアのロレンス97.94点
2015-10-23ジョン・ウィック75.90点
2015-10-23フレンチアルプスで起きたこと96.41点
2015-10-23テキサス・チェーンソー55.77点
2015-10-14マイ・インターン66.69点
2015-10-08バクマン。86.79点
2015-10-02キングスマン86.80点
2015-09-24バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)96.37点
2015-09-23クロニクル86.60点
戦場でワルツをのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS