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96時間 - ザ・チャンバラさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 96時間
レビュワー ザ・チャンバラさん
点数 9点
投稿日時 2010-06-10 21:50:52
変更日時 2010-06-10 21:50:52
レビュー内容
普段はセガールがやってるアクションを演技派のリーアム・ニーソンにやらせたという、本当にそれだけの映画なのですが、この意外な組み合わせが実に良い味を出しています。物語は直球勝負で何の捻りもなく、セガール辺りが主演していれば誰からも見向きもされない程度の話です。主人公の思惑通りに話がぽんぽんと進む、ご都合主義の塊のようなアクション映画なのですが、これを演技派俳優にやらせることで映画全体に妙な説得力が漂い、話の弱点がうまくカバーされています。アクション映画がある種の説得力を持てば、もう怖いものなしです。見ているこちらは、ひたすら突き進む主人公を応援し、悪人をバタバタとなぎ倒していく様に拍手喝采していればよし。かなり熱くなりながら見入ってしまいました。ここまでシンプルに燃えさせるアクション映画は久しぶりです。この脚本にこの俳優、ベッソンのヒットメーカーとしての慧眼には脱帽なのです。。。ベッソンは話を複雑にしすぎることもせず、ニーソンを得たからといってドラマを過多にすることもなく、派手すぎる見せ場も加えず、この手の物語に調度良い温度感を保っています。この判断力も、実は凄いのではないでしょうか。振り返ってみれば、本作は枝葉をつけようと思えばいくらでも付けられる話でした。ニーソンの親子関係然り、警察とヤクザの癒着関係然り。しかしそういった「おいしい部分」にはわき目もふらず、ひたすらにエモーショナルなアクションを追求した本作の禁欲的な姿勢も、大いに評価すべきでしょう。とにかく、アクション映画が好きな方には絶対におすすめの一本です。ここ数年で最高のアクション映画でした。
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