みんなのシネマレビュー
日本解放戦線・三里塚 - なんのかんのさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 日本解放戦線・三里塚
レビュワー なんのかんのさん
点数 8点
投稿日時 2010-01-19 12:24:22
変更日時 2010-01-19 12:24:22
レビュー内容
シリーズ2作目。小川の主要なモチーフの一つが見えてくる。三里塚で起こっていることで最も痛ましいのは、国家権力が直接農民に振るう暴力ではなく、農民同士の間で起こっている人間関係の崩壊だ、という視点。実際本作で印象に残るのは、ドラマチックな対決のシーンよりも、農民たちが“裏切り者”へのののしりを浴びせる場面の、その容赦のなさだろう。かつての農民仲間が公団職員となって測量にやってくる、反対派農民たちは彼を取り囲み「人間じゃない」などと罵声を浴びせ、カメラから顔を隠し地に伏せているその男に土を掛ける。これは観ていてなんともやり切れなくなるシーンなのだが、小川はそのやり切れなさこそを手応えのある怒りの対象としてつかまえる。“裏切り者”を農民と一緒になって糾弾するのではなく、同じ土地で働いていた者同士の関係を、修復することが不可能になってしまうまで壊してしまったものをこそ糾弾しようとする。小川の67年の作品『圧殺の森』で印象に残るのも、人々が分かれていくこと・別れていくことの酷薄さだった。学生闘争をしていた仲間が当局の切り崩しにあってしだいに脱落し、主要な残ったメンバーが、非協力的な態度をとる新聞部の学生を追いつめていくところなど、この三里塚のシーンと似た痛みのようなものが画面から感じられた。一緒に働いていたもの、一緒に戦っていたものが離れ、互いに非難し糾弾しあう残酷さ、小川はそれにことのほか敏感に反応する。そういう残酷を仕組み操作するものとしての権力を憎悪するのである。
なんのかんの さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2014-03-15エデンの東(1955)87.25点
2014-03-14アゲイン/明日への誓い65.22点
2014-03-13オリバー!76.08点
2014-03-12世界の中心で、愛をさけぶ65.27点
2014-03-11真珠の耳飾りの少女66.33点
2014-03-10ゴースト/ニューヨークの幻77.02点
2014-03-09EMMA/エマ(1988)66.00点
2014-03-08稲村ジェーン42.43点
2014-03-07つぐみ54.96点
2014-03-06ボイス・オブ・ムーン65.25点
日本解放戦線・三里塚のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS