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僕の彼女はどこ? - ユーカラさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 僕の彼女はどこ?
レビュワー ユーカラさん
点数 10点
投稿日時 2012-05-13 23:52:47
変更日時 2012-05-14 09:20:23
レビュー内容
鮮やかなテクニカラーが全編に亘って画面を彩る。

アバンタイトルの背景イラストと文字を始めとして、ステンドグラス・屋外の木々・屋内装飾・ベレー帽・衣装・劇中絵画・ポーカーテーブルなどなど、光の三原色(赤、青、緑)が徹底的に駆使されているあたりは、D・サークらしいこだわりぶりだ。

その混合であるシアン、マゼンタ、イエローもまた乗用車、ストロベリーシェイク、ドレスなどにそれぞれバランスよく配され、映画をさらに楽しくカラフルに染めている。
そしてその配置もポイントごとなのでケバケバしくなく、極めて上品だ。

その光の三原色が、映画ラストにおいて素晴らしい雪の「白」へと結集するのもテクニカラーの必然的帰結と云って良いだろう。

チャールズ・コバーンのユーモラスな演技も楽しいが、彼になつくおしゃまなジジ・ペルーもまた実に愛らしい。

質素な暮らしに戻ることを喜び、二人が興じるダンスシーンの幸福感は最高だ。

犬のペニーもまた素晴らしい。単に人間に仕込まれた芸を披露するだけの『アーティスト』のアギーなど足元にも及ばない。

演出家も予想できないような巧まざるリアクションを見せてくれてこそ、優れたアニマルアクターといえるだろう。

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