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ドラブル - dreamerさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ドラブル
レビュワー dreamerさん
点数 7点
投稿日時 2020-09-13 15:31:59
変更日時 2020-09-13 15:34:33
レビュー内容
誘拐、ドラブルという名前の破壊工作員たちの秘密組織、黒い風車、まるでスリラーの神様・アルフレッド・ヒッチコック監督のスパイ・スリラーを思わせるような、映画好きの心をワクワクさせる、実に良いムードの映画だ。

沈んで暗い色調の英国の風景も、優しくてノスタルジックな雰囲気を湛えている。

小さな一人息子を誘拐された夫婦。夫のマイケル・ケインは、秘密情報部員だが、情報部の協力を得られず、たった一人で敢然と、可愛い息子の救出のために、事件の渦中へと飛び込んで行く。

夫は外から妻に電話をかけて、情報部にも警察にも知られずに、ひとりで会いに来てくれと伝える。
その伝え方が実に面白くて、洒落ている。

と言うのも、もちろん電話は盗聴されているので、夫は妻に約束の場所を口で言う代わりに、電話でミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」の音楽を聞かせるのだ。
息子にせがまれて、夫婦が何回となく見に行った映画なのだ。

この映画の最大の見せ場とも言える、風車小屋の中の撃ち合いは、この静かなスパイ・スリラーの数少ないアクション・シーンの一つだが、職人肌のドン・シーゲル監督ならではの、スピーディーでダイナミックな演出で、見応えのある素晴らしいクライマックス・シーンになっていると思います。
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