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ペルシャ猫を誰も知らない - なんのかんのさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ペルシャ猫を誰も知らない
レビュワー なんのかんのさん
点数 6点
投稿日時 2012-02-23 10:27:45
変更日時 2012-02-23 10:27:45
レビュー内容
観てたら「アングラ」なんて死語がつい出てきた。『新宿泥棒日記』の時代を思い出させる現在のテヘラン。地下に潜る若者たちは政治的抵抗運動をしているわけではない。ただ歌いたいだけ。ロンドンでコンサートを開きたい、終わったら帰ってくるつもり。あの時代の東京も実はそうだった。やがてそのエネルギーが政治運動(に見えるもの)に移っていったが、中心にあったのはこのテヘランと同じ衝動だったはずだ。そのうごめくテヘランのアングラ事情が実に魅力的。ニュース映像からは伝わってこないナマナマしさが溢れている。流れる歌の数々、子ども向けのはシャンソン風だし、多くはロック、野外での演奏もよかった(男たちの民族的な踊りが入ってくる瞬間のときめき)。そしてラップ、かつて『クロッシング・ザ・ブリッジ』というドキュメンタリー映画でトルコのラップを聞いたことがあるけど、あそこらへん中近東のラップは迫力がある。アメリカの黒人のものだったうめきが、今では全世界の言語になっている。この世界の普遍性への憧れが一つのモチーフ。海賊版DVDで取調べを受けているシーンが傑作。ちゃんと映りませんよ、汚れはスポンジで拭いてるし、などといかに粗悪かということで、密売の害がないと当局に訴えている。現在の体制下でDVDは普遍への窓でもあるんだ。そしてヒロインはカフカを読んでいた。愚かな大統領の下で閉塞を強いられているテヘランの人たちも、カフカを読んでいる(本当にカフカを読む人がアハマディネジャドを支持することは不可能だ)。世界の普遍へ憧れている。彼らの熱望が伝わってくる。ここには絶望を凌駕する熱望があった。だからこの話の閉じ方が不満。現状の厳しさは分かるが、もっと開かれた結末は用意できなかったのだろうか。
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