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映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ 天使たち - ゆきさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ 天使たち
レビュワー ゆきさん
点数 10点
投稿日時 2016-04-01 19:04:32
変更日時 2016-04-02 06:52:26
レビュー内容
 これは思い出深い一品ですね。

 子供の頃に原作漫画を夢中で読み、アニメも楽しんでいた「ドラえもん」。
 とはいえ僕にとって「ドラえもん」といえば原作漫画の存在を指し、アニメ版は「ドラえもんをアニメ化したもの」という、一歩引いた目線で観ていた記憶があります。
 そんな考えに揺らぎが生じたのが「恐竜2006」であり、それは旧映画版どころか原作漫画よりも面白く感じられて、本当に衝撃的でした。
 そして、決定的に魅了されたのが、この「新・鉄人兵団」。
 以降、僕にとってのドラえもんは原作漫画であると同時に、アニメ版を指すようにもなりました。

 戦闘シーンが如何に素晴らしいか、主題歌が如何に名曲であるかなど、語り出したらキリが無いけれど、やはり本作はピッポの存在に尽きると思います。
 そんなキャラクターは、原作漫画には存在していません。元はジュドであるとしても見た目も中身も境遇も違う「ピッポ」に生まれ変わった以上、それは新しいキャラクターです。
 何の積み重ねもない、観客である自分にとって、この映画で初めて出会う事になるキャラクターに、こんなにも心が揺さぶられる事になるとは。
 ボロボロになったザンダクロスボディを操縦して、戦場で撃たれそうになったのび太を庇ってみせるシーン、友達になれたのび太の腕の中で、新しい名前を大好きだと笑顔で伝えて消えていくシーン、そして束の間の夢、幻のような切ない再会シーンなどなど、あまりにも名場面が多すぎる。

 原作において「天使のようなロボットになりたい」と願ったリルルに対しては、心から「なれると良いね」と感じさせられましたが、ピッポに対しては「奴隷ロボットでもヒヨコでも鳥でも天使でも何だって構わない、とにかくピッポが大好きだ」という思いで一杯です。
 原作漫画を描いてくれたF先生には勿論、この映画を生み出してくれた寺本監督にも、本当に「ありがとう」と伝えたくなる素敵な品でした。
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