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コクリコ坂から - 小原一馬さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 コクリコ坂から
レビュワー 小原一馬さん
点数 5点
投稿日時 2011-09-06 18:01:01
変更日時 2011-09-06 18:03:10
レビュー内容
吾朗さんの『ゲド戦記』を大プッシュしていたいきがかり上、ちゃんとその先を見届けねばと思って見てきた。がっかりしたわけではないし、それなりに楽しめたけれど、でも「コクリコ」公開記念でテレビ放映してた『海がきこえる』とかと比べてしまえば、深い感動は特になかったといわざるをえない。はじめてカルチェラタンに入るところとか、自転車で坂を駆け下りるところとか、見せるいいシーンはあったけれど、物語自体に力がない。だから『ゲド戦記』とは比較にならない。何がいけないのかって考えると、この物語の設定をリアルに考えれば、当然あってしかるべきな葛藤・対立が何もないことに気付く。血の葛藤は、自分が動く間もなく簡単に乗り越えられてしまうし、大人との葛藤なんて、ないも同然だった。きっとあるはずだった、校内の男女の間の葛藤もなくなっているし、校内のヒーロー俊をめぐる競争でも、海ちゃんが当然のように勝利して、誰も足をひっぱらない。うまくいきすぎて気味が悪いくらいだ。『ゲド戦記』は、あの4部作をたかだか二時間ばかりの尺に収めること自体が、とんでもない挑戦だった。当然無理があるんだけれど、それを無理やり達成するところに、吾朗さんにしかできないような、オリジナリティが生まれていたと思う。もちろん吾朗さんが、父に挑むこと自体が誰もが知っているドラマだったわけで、その自分自身の葛藤をちゃんと作品の中に昇華できていたと思う。でも、ここでは、お父さんに与えられた脚本を、見られるだけの一つの作品としてただこなせているにすぎない。お父さんが書いたのは、自分自身が青春をすごした時代へのノスタルジーに満ちたストーリーだった。まんまそれだけと言って良い。もし駿監督自身がこれを映像化したら、それを自ら対象化して、何かそこから新しいものを探し出したかもしれない。でも息子には、それを否定して、別のものに書き換えてしまうだけのものがなかった。そこには神格化されたオヤジのホームグラウンドで、アウェイで戦うというハンデだって大きかったろうし、『ゲド戦記』に対する世間の批判も大きかったろう。だから、生ぬるい話にしかできなかったのではないかと思う。
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投稿日付邦題コメント平均点
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2014-01-17ミート・ザ・ペアレンツ65.57点
2013-08-06愛のメモリー66.34点
2013-08-06SAYURI66.60点
2013-03-26猟奇的な彼女97.25点
2013-03-26舞台よりすてきな生活66.00点
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