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タイトル名 マイ・バック・ページ
レビュワー アンドレ・タカシさん
点数 7点
投稿日時 2011-06-06 23:22:02
変更日時 2011-09-19 14:10:52
レビュー内容
学生運動の周辺にいた似非活動家とジャーナリストの青春映画。松ケンは安田講堂後に大学生になったようだけど、冒頭で東大(?)の壁に殴り書きされた檄文に目を輝かせる。その時の表情にはまだ希望があった。彼を律していたのは思想ではない。若さのエネルギーを何かにぶつけたい欲求と、時代に取り残されたくない焦り。唐突な例えだけど、幕末の京都に集まった浪士みたいです。誰もが表層的に尊王攘夷を語り、短絡な思想を暴力の言い訳に使う。松ケンの激情や行動は、あげくに人を殺すところまでそっくりだ。一方の妻夫木は取り残された側の代表。彼にも思想的な主張は見えないが、闇雲に行動しない良識はあった。同時にジャーナリストは傍観者で良いのかという疑問も持ち続け、暗い目に力を込めて闘争を語る松ケンに憧れに似た感情を持っていたと思われる。巻き込まれた有罪判決だったが、強硬に自己弁護しなかったのは彼のプライドだろう。本作は「日本の夜と霧」や「実録・連合赤軍」のように学生運動の渦中を描いた作品ではない。それは主人公の二人が運動の中心的存在ではなかったから。最終的に起こした事件はただの人殺しであり、学生運動の本質とは縁遠いものだった。時代のうねりが感じられるほど熱気を孕んだ時勢であっても、その渦中で活動していた学生や青年はごく少数。本作は外縁から中心に憧れの視線を送っていた大多数を取り上げた作品であり、そのスタンスは同世代の若者には共通項が多いのだと思う。結果的に松ケンはまがい物の酷い奴だったけど、彼の中にあった若者特有の焦りや達成志向には共感する。松ケンと関わるうちに自分のスタンスを見失った妻夫木も理解できる。ラストの彼の涙は難しい。いや、涙が流れる情況は理解できるが、あの涙に含まれる感情はとても複雑です。その混沌とした様が本作が描いた時代を象徴しているようでした。扱っている題材はハードだけど「リンダ」や「天然コケッコー」と同様に、山下監督が青春に注ぐ視線にはブレがない。邦画青春映画好きの私にとって、最も次回作が待ち遠しい監督です。
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投稿日付邦題コメント平均点
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2022-02-22(秘)色情めす市場77.33点
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2022-02-19地獄(1999)53.81点
2022-02-19バイオハザード ディジェネレーション35.28点
2022-02-19DUNE デューン/砂の惑星(2021)76.30点
2022-01-31愛と哀しみのボレロ87.39点
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