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戦火のナージャ - 鱗歌さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 戦火のナージャ
レビュワー 鱗歌さん
点数 9点
投稿日時 2012-02-18 22:31:52
変更日時 2012-02-18 22:31:52
レビュー内容
途中から始まって途中で終わっちゃう映画、と言われりゃ確かにそんな感じなんですけれども。でもこれがスゴイんだ。第2次大戦、ドイツ軍の侵攻が始まったソ連で、生き別れたまま互いの生死も分からぬ父と娘が、戦火の中、エゲツない光景を目の当たりにしつつ、互いを探し求め続ける。映画で描かれる時間も場所も行ったり来たり、解りやすい構成とは言えないけれど、この構成が、迷宮のような感覚と言いますか。いやむしろ、未来永劫続く無間地獄とでも言いますか。時間軸の曖昧さは、逆に、この親娘の無限に続く苦しみを感じさせ、そこにこそ本作のエゲツないまでの“コワさ”を感じました。乗っていた船が攻撃を受け、海に投げ出されたナージャは、機雷にしがみついて漂流し、一命をとりとめる。しかしまるで彼女の命と引き換えのように、他の船がその機雷で沈没してしまう。あるいは、ドイツ兵に追われるナージャがある女性に助けられる、しかしその際にドイツ兵を殺害したため、報復として他の村人たちが虐殺される。ナージャが生き残るために、無数の人々が犠牲になる、それは生き残ってしまった者が宿命的に抱える罪。戦争の罪悪だけではなく、この映画では、生きることに伴う原罪そのものが、我々に突き付けられるのです。そしてその原罪を抱えながら、互いに会える見込みも無く互いの姿を求めて無限の時間を彷徨い続ける親娘。コレ、手塚治虫の『火の鳥』が想い出されて仕方が無い。この親娘の姿と、猿田の姿がダブって仕方が無い。彼らは、自身が無限に苦しみ続ける存在であるとともに、他のすべての人々の苦しみに対する傍観者でもある訳で。この映画においては、この親娘だけが主人公じゃない。むしろ、彼らの目を通じて描かれる、彼らを取り巻くすべての人々が、主人公とも言えます。足が切断された兵士の死体、と思いきや、その兵士はまだ息があり、しかし降り積もる雪にやがてその姿は消え去っていく。無言の、無名の、人々の、無数の姿。この映画は、ひたすら“周辺”を描き、その“周辺”によって中心にあるものを暗示する、という作品であって、そこに伴う絶望感たるや、これはもう、稀有の作品と言ってよいのではないでしょうか。
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