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奇跡(2011) - 枕流さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 奇跡(2011)
レビュワー 枕流さん
点数 7点
投稿日時 2011-07-01 00:13:49
変更日時 2011-07-01 00:15:24
レビュー内容
是枝監督の映画は全般的に好きだ。まず、何と言っても静かだ。そして人間の心の動きがリアルだ。壮絶ぶったり、びっくりさせようとしたり、無駄に派手なことやったりしないところがよい。出てくるのはみんな大体普通の人だ。隣に住んでいても違和感の無い人たちだ。普通の人たちだから、怒鳴りあったり、むやみに他人をぶん殴ったりはしない。でも、みんな当たり前だけど個性がある。普通の人の中にも面白い人もいれば怖い人もいる。冗談が通じる人もいれば通じない人もいる。そういう細かい描写の積み重ねでしか描けない部分を描くから、映画は面白くなる。この映画も「なんちゃない話」なんだが、「味わい深い話」でもある。
この「奇跡」という映画の設定はちょっと変わっている。主役の兄弟は離婚してしまった両親にそれぞれくっついて鹿児島と福岡に住んでいる。この家族はもともと大阪に住んでいたという設定なのでみな大阪弁である。鹿児島の母の実家に身を寄せる兄・航一は家族みんなでもう一度暮らすことが夢。「意味分からん」が口癖でなかなか鹿児島になじめない。一方、弟の龍之介はバンドでプロデビューを目指す父親と父親の出身地である福岡で二人暮らし。持ち前のオープンな性格から友達も新しくできて、今の生活に不足を感じていない。いや、むしろ自由な生活を満喫している。
この二人のそれぞれの世界を軸に物語は進行する。それぞれの家族との交流。それに先生や友達との交流。そして電話を通じた兄弟の交流。水泳や勉強や遊びに明け暮れる二人だが、周りの人とのコミュニケーションを経て少しずつ大人になっていく。「世界」の何たるかを理解していく。この映画は子供の成長をとてもうまく描いている。その成長が分かるあからさまなシーンは無い。だから観客は子供と同じ目線に立ちながら、同時に彼らの成長を慈しむことができる。この表現力は素晴らしいと思う。
ラストの爽快感は開通した九州新幹線のせいだけではないはずだ。この映画は私に子供時代に誰もが持っていたはずの活力や好奇心や夢を思い出させてくれた。劇場を出たときに心の濁りや目の翳みが澄み渡るこの感覚は新鮮だった。
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