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最強のふたり - たきたてさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 最強のふたり
レビュワー たきたてさん
点数 8点
投稿日時 2020-01-19 11:30:45
変更日時 2020-01-19 11:30:45
レビュー内容
 これが実話っていうのが凄い。障害者の大富豪と貧しい黒人青年。描き方によっては重く、暗くなりそうな題材を、明るくポップに仕上げた作品。不謹慎になるかならないか、かなり際どい絶妙なバランス。でもそれがこの映画の魅力になっていそうです。『心のバリアフリー』とでもいうのでしょうか。『富豪』『障害』という肩書きを完全にスルーしちゃうドリスに、フィリップだけでなく、見ている私達も爽快な気分を味わうのです。
 こーゆー作品にしてはユーモアのセンスも抜群。『絵』のくだりは最高。『白いキャンバスに鼻血つけただけじゃん。俺が描いてやるよ。なんなら青いペンキも足してやるし。』に始まり、ドリスの絵が売れるまでのコント劇。11,000ユーロで売れたときは『売れたっっ!』って笑いが止まらんかったです。芸術って何なんでしょう。ついた金額がその絵の価値を決めるのか?
 フィリップのラブレターを小馬鹿にするシーンも面白い。そういった意味では、心温まるヒューマンドラマというだけでなく、ちゃんと『映画』というエンターテイメントに昇華されているのが素晴らしい。
 サイドエピソードについてはやや詰め込みすぎ、説明不足、消化不良気味であることは否めません。フィリップの娘。ドリスの家族。抱える問題がどのように解決され、今どうゆう状況になったのか、肝心なところが明かされないままです。ですので、ちょっとすっきりしない部分は残ります。
 とは言え、ハートフルでプチサクセスなコメディドラマとして、見る人を楽しませてくれる作品なのは間違いないでしょう。
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