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タイトル名 |
バンクーバーの朝日 |
レビュワー |
ユーカラさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2014-12-28 20:21:58 |
変更日時 |
2014-12-28 20:25:19 |
レビュー内容 |
始めの製材所のシーンから、木材を運び、それを積み重ねる俳優らの労働を 長目のショットで丹念に描写している。 その中で次第にクロースアップされていくのは、彼らが見つめる手だ。
彼らの過酷な境遇は何よりも、じっと己の手を見るショットによって語られる。
それはライバルチームの投手らについても平等である。
モブシーンでも 冒頭の移民たちの顔、試合のギャラリー一人一人の顔をパンフォーカスで 可能な限り映し出そうとするあたり、作り手のFAIRNESSの発露といえる。
高畑充希のスピーチ前半を収めた引きのショットが引き立てる彼女の健気。 夜の日本人街に静かに響く波音のノスタルジア。 それらを邪魔しない、控えめで節度ある音楽用法が好ましい。 艶のあるナイトシーンの多さが、球技シーンの晴れ舞台を引き立てる。
それだけに競技シーンの運動感の欠如はやはり勿体無い。
敏捷性と連携プレーを活かした戦術なのだから相応のカメラワークで 盛り上げて欲しい。 妻夫木聡の初めての出塁・得点シーンにスローでは落胆である。
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