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この世界の片隅に(2016) - rain on meさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 この世界の片隅に(2016)
レビュワー rain on meさん
点数 9点
投稿日時 2017-03-03 13:16:09
変更日時 2017-03-24 10:54:11
レビュー内容
呉市でお店をやっていた私の祖母がまだ健在だった頃、戦中/戦後の生活について聞いたことがあった。祖母は「戦争でお店も全部焼けちゃって、本当に貧しくて何もなかったけど、それでもとにかく毎日楽しかったねぇ。」と答えてくれたのだが、私はこの祖母の言葉を聞いた際、不思議な感覚を持った。自分が勝手に抱いていた戦中/戦後のイメージと「楽しい」という言葉が結びつかなかったのだ。それがこの作品を見て、なんとなくだが祖母の言葉の意味が分かったような気がした。

毎年8月になるとテレビで放送される戦争特番や戦争映画。勿論真実ではあるのだろうが、やはり一つの角度から描かれた「側面」であり、「ダイジェスト」なのだろう。「昔の人は大変だったんだなあ」戦争特番を見るたびにそんな感想を抱き、どこか昔の人は今の自分達とは違うのだという意識を持っていた。しかし考えてみればほんの数十年で人間の業や生活の本質が変わるはずもない。人間の1日とは昔も今も、朝起きて、ご飯を食べ、排泄をし、それぞれが仕事をし、家に帰ってきて夕ご飯を食べ、お風呂に入って翌日の為に寝る。要はこれの繰り返しであり、これの繰り返しこそが人生であろう。この映画が衝撃的であるのは、そういった人間の日々の生活=日常にフォーカスしているところにあり、戦争という「非日常」にフォーカスしてきた今までの戦争ものとは、ほとんど真逆のアプローチであると言える。

2016年5月、オバマ氏の現職大統領として初の広島訪問。あの日行われたスピーチがより心を打つものであったのは、あの8月の日の朝も、いつもと変わらない、そして私たちと何も変わらない、普通の日常があったのだ。そしてそれを一瞬で壊してしまうのが戦争なのだという事に触れたからではなかったか。

映画が終わった際、「すずさんが生きていて、良かった…」「お義姉さんが生きていて良かった…」「周作さんが生きていて…」と思った。
何も無い、普通の1日を過ごせるのがどんなに幸せな事かを実感できる映画である。
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