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沈黙 ーサイレンスー(2016) - 鱗歌さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 沈黙 ーサイレンスー(2016)
レビュワー 鱗歌さん
点数 8点
投稿日時 2020-12-07 21:34:29
変更日時 2020-12-08 20:10:50
レビュー内容
遠藤周作の小説の映画化ですから、やっぱり竹中直人に出演して欲しかったなあ、と。何の役かというと勿論、「カメオ出演する原作者」の役で(そんな役、無いけど)。
「イエスの生涯」で遠藤周作はイエスを、ただひたすら愛を説いて十字架上に死んでいった無力な青年、人々の苦しみを分かち合う「永年の同伴者」として描いており、そしてこの「沈黙」における「あの人」もまた、弾圧される信者たちや主人公を直接的に救うことはなく、しかし彼らの苦しみに寄り添う存在として描かれています。
しかしその一方で、この「沈黙」には、異端の者として挫折していく主人公の哀しみ、みたいなものが同時に描かれていて、遠藤作品では「留学」などが同様の視点を感じさせますけれども、これにはもしかしたら、極東の地に生まれてキリスト教の世界では傍流を歩まざるを得ない作者自身が、投影されているのかも知れません。
という点から見ると、やはりこれは、あくまで欧米人の視点で描いた映画なんだな、という気がしてきます。あくまで主人公と神との関係(あるいは、信者と神との板挟み、とでもいうか)に主眼が置かれていて、そして信仰心そのものに主眼が描かれていて、異端の哀しみみたいなものは、あまり感じられない。これはこれで、なるほど、と思わせるものは、あります。
舞台となっている長崎、五島列島の風景は、どことも得体の知れぬ、何やら地の果てのような雰囲気であって、我々日本人の目にすらも「見知らぬ異国」として映る、謎めいた世界のように描かれています(日本でロケしてないから、と言っちゃあ、それまでだけど)。原作同様のセリフが登場しても、どこか雰囲気が異なっているのは、そこに、自国としての日本、という感覚が一切含まれていないからでしょうか。作者が日本人であり続けねばならなかったように、主人公も日本人として後半生を送らねばならかった、そのことへの諦念よりも、「形はどうあれ、やっぱり信仰心、だよね」というノリで押し切ってしまうのが、やはり欧米の視点、なんですかね。
と言う訳で、次は是非「おバカさん」の映画化をヨロシク!
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