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タイトル名 |
ヒトラー暗殺、13分の誤算 |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2019-04-21 10:52:58 |
変更日時 |
2019-04-21 10:52:58 |
レビュー内容 |
この邦題にもある「13分」という数字に、西欧では不吉なものを見るのかも知れませんが、映画の最後に出てくるタイトルを見ると、主人公の名前である「Elser」となってて、実際、この映画では「誤算」が何分であろうと、さほど問題ではなく、あくまで主人公個人を描いた映画なんですね。 それに、映画はその「13分」を直接は描かず、計画の失敗、拘束、拷問から物語が始まります。で、現在と過去が交互に描変えていく。現在の殺風景な留置施設の光景に対し、過去のシーンにおける自然の美しさが目にまぶしい。 ヒトラー暗殺計画は失敗し、無関係な人々の命を奪っただけに終わってしまう。過去に遡ったとて、そこに繰り広げられるのは、人妻との不倫関係に過ぎない。そこにあるのは、ただただ、寄る辺の無い主人公の姿。無力な主人公は、周りの人々の運命を狂わせただけで、所詮は無力な存在に過ぎなかったのかも知れない。のみならず、終盤で示される5年後のエピソードでは、主人公は何も無しえぬまま、思わぬ人の運命を思わぬ形で狂わせたことだけが虚しく示されます。 何とも、寂しい映画です。 |
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