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タイトル名 |
動物と子供たちの詩 |
レビュワー |
pascal649さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2017-10-15 01:07:28 |
変更日時 |
2017-10-15 01:07:28 |
レビュー内容 |
キリスト教では、Beast(動物)とは“神の敵”を表し、Children(子供たち)は“神の子”を意味しているらしい。 この作品が出されたのが1971年であることを考えたとき、そこにはベトナム戦争という時代的背景が見えてしまいます。原題のBless the Beasts and Children.とは、神の“敵と子”のために祈れ(Bless)ということだろうが、Beastsとは明らかに「自由主義の敵=共産主義」を暗示しているように思える。 この作品が「スタンドバイミー」のようなロードムービーと異なるのは、子どもたちの「成長や変化」が全く見られないことだ。バファローをから救ったとしても、彼らが抱える様々な傷や影は解決も克服もされることにならない。しかも、それに彼らが気づいていない。最も悲劇なのは、海兵隊あこがれるコットンです。彼は父親への思いだけでの憧れでしかないために、その海兵隊がまるでバッファローを虐殺するように敵を殺しまくっていることを知りません。その矛盾は、彼の死でしか解決できなかったのでしょう。 いずれにしても、子どもたちが主人公でありながら、明るさや希望といった光が少なく、ある種の恥部や汚点を見せられたような虚しさを感じてしまう作品です。 唯一、カーペンターズが歌う主題歌のファンタジックな余韻だけが、救いです。 |
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