みんなのシネマレビュー
未知への飛行 - 鉄腕麗人さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 未知への飛行
レビュワー 鉄腕麗人さん
点数 10点
投稿日時 2010-10-12 01:23:37
変更日時 2010-10-12 15:51:06
レビュー内容
連休最終日の深夜1時過ぎ、翌朝はいつものように早起きしなければならないというのに、どうやらなかなか眠れそうにない。
床に就く前に、物凄い映画を観てしまったからだ。

何気ない日常の中の次の瞬間、「核戦争」によって世界は滅亡するかもしれないという“危機”と“恐怖”を、これほどまでに如実に、シンプルに描いた映画を他に知らない。

1964年、「冷戦」まっただ中で製作されたこの映画には、あらゆる「制約」が溢れている。
軍事力縮小の提言、冷戦構造の批判を真っ正面から描いた今作に対し、政府及び軍からの協力は全く得られなかった。
核弾頭を積んだ爆撃機の行方を追う映画でありながら、機体の撮影許可は得られず、盗み撮りした離陸シーンを使い回している。
そして、世界滅亡の危機を追うすべての緊迫のシーンは、指令本部、国防総省、爆撃機内、ホワイトハウスの地下司令室の4つの密室劇のみで描かれる。

幾重もの制約の中で、それでも描き切った映画表現の巧さ、そしてそんな時代だからこそ製作を押し切った映画表現に対する勇気に脱帽する。


「最悪」の中の「最悪」を回避するため、大統領が下したあまりに恐ろしい最終決断。

「北東からの爆発音が聞こえます 空が明るい 光ってる」

途切れる通信。高く響く機械音……。絶望。決意。


その展開がそのままリアルであるとは言えない。
ただ、たった一つの“エラー”で、世界は終わってしまうかもしれないという「事実」と「恐怖」は、紛れもない「現実」であり、圧倒的な緊張感から導き出された顛末に、大袈裟でなく背筋が凍る思いだった。

言い得て妙だが、この陰影際立つモノクロームの映画世界は、決して色褪せることは無いだろう。
それは、人類とこの世界が、今日この日においても1964年当時と同じ「恐怖」を抱えているからに他ならない。

突然途切れるような真っ白い画面、それが次の瞬間起こらないなんてことを誰も断言できない。

「大傑作」と断言できる映画に対する「尊敬」と、愚かしさを否定できない人類に対する「侮蔑」を同時に感じずにはいられなかった。
鉄腕麗人 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-28劇場版 からかい上手の高木さん55.00点
ドミノ(2023)76.87点
2024-04-14名探偵コナン 紺青の拳34.54点
2024-04-09デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション[前章]87.00点
2024-03-31オッペンハイマー96.65点
2024-03-24DUNE デューン/砂の惑星 PART276.50点
2024-03-10アルキメデスの大戦86.60点
2024-03-02アラジン(2019)77.24点
2024-02-24マーベルズ64.87点
2024-02-23別れる決心98.66点
未知への飛行のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS