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タイトル名 |
デッドプール2 |
レビュワー |
鉄腕麗人さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2018-11-24 10:47:02 |
変更日時 |
2018-12-20 09:45:31 |
レビュー内容 |
前作を鑑賞した際も強く感じたことだが、「反則」こそがこのヒーローの最大の魅力であろう。 バラバラになっても再生するという不死身の肉体そのものがもはや反則的だが、それ以上に、「第4の壁突破」というメタ構造を自由闊達に行き来する独自のキャラクター性こそが、この赤マスクの最強の「武器」であることは言うまでもない。 そして、その要素を、原作キャラクターの枠すらも超えて最大限活かし尽くせるライアン・レイノルズをキャスティングできたことが、この映画シリーズの揺るがない成功要因だと思う。
ハリウッド俳優の地位は確立しつつも、いまひとつ作品に恵まれず、演技パフォーマンスの出来に関わらず嘲笑の的にされてきたライアン・レイノルズという俳優のキャリアそのものを、レイノルズ本人が自ら笑いものにし、文字通り“ぶっ殺す”様が、今作の稀有なエンターテイメント性のピークだ。
ライトなコメディ要素として、自らのキャリアを全否定する描写を入れているけれど、普通そんなことは容易ではない。 そういう意味では、レイノルズ本人の、俳優としての客観性と、人間としての懐の深さが表れている。 その俳優本人の魅力が、コミックキャラクターの枠を超えて溢れ出ているからこそ、ライアン・レイノルズが演じるデッドプールは世界中の映画ファンを熱狂させ得たのだと思える。
前作から引き続き、数々の“反則技”を繰り広げるデッドプールだが、今作ではついに時間すらも超越する。 その昔、スーパーマンが地球を逆回転させて時間を逆行させ、死んでしまったヒロインを救うシーンを観たとき、子供ながらに「それアリ?」とやや懐疑的に感じてしまった記憶があるが、デッドプールに対しては不思議とそういう感情は生まれなかった。
それは、彼の本当の武器が、“反則技”そのものではなく、非常識をまかり通した上で、それを味方は勿論、敵役にも、観客にも「許容」させてしまう“人間力”だからだと思う。 そりゃあ、ブラッド・ピットもマット・デイモンもバカな役でカメオ出演してくれるわけだね。 |
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