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真白の恋 - かっぱ堰さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 真白の恋
レビュワー かっぱ堰さん
点数 9点
投稿日時 2018-09-24 08:49:59
変更日時 2020-10-24 08:29:25
レビュー内容
富山県射水市を中心に富山市や立山で撮影した映画である。陰気なだけと思われそうな冬の日本海沿岸を美しく映像化しており、主人公の色鮮やかな衣服が寒色の背景に彩りを加えているところもある。
場所は旧新湊市の「日本のベニス」と呼ばれているという内川周辺が中心だが、観光地紹介の意図がほとんど見えないのが好印象である。運河沿いの家並みだけでなく、背景の火力発電所を正面に捉えたように見える映像があったのは、観光地というより生活感覚の中の美観を表現していたように思われた。また「海王丸パーク」という場所で撮っているのに、当の海王丸が映らないという非常に抑制的なところもあった(写真には出ていた)。ちなみに外部の人間の目で変だと思ったのは、まだ雪のある時期に自転車の二人乗りで呉羽山(富山市)まで行った場面だった。

物語に関しては、まず前半は周囲の見知った人々に囲まれて、景色は冬でも暖かい雰囲気で時間が過ぎる。東京から来たカメラマンも自然に主人公の存在を受け入れてくれたようで安心できたが、後半になると波乱が生じて何ともいえない厳しい状況になる。
誘拐と不倫の二択という話ではないだろうが、一般論で簡単に割切れる問題でないのも間違いない。しかし引きこもって何もしなければ何も変わらないのも間違いないことで、今回この主人公が自分の好きになれるものを発見し、同じ風景が人によって違って見えることに気づかされ、また他人の心を受け入れて自分の心を豊かにすることを覚えたのは大きな変化だったはずである。ただそれでも「人を好きになるのは、苦しいね」という従姉の言葉が切なく感じられる映画ではあった。
もう一つ、カメラマンが言っていたのは、人々の間に初めから線が引かれているわけではなく、連続性のある分布のどこかに位置づけられるだけということだと思われる。彼の場合は職業柄、世間の枠組みにとらわれず、自分の目で物事の本質を捉えようとする人物だったので自ずとそのように見えたわけだが、この映画を見る観客の方も初めから「知的障害者の恋物語」(障碍者、障がい者)という枠をはめてしまわずに、こういう人の恋物語、と思って見るのがいいのではないか。

なお主人公には写真の素質があったようで羨ましい。劇中では誰も言っていなかったが、写真嫌いだった主人公が初めてかわいく写った写真はカメラマンが撮ってくれたのではなく、自分が撮ったものだったことに本人は気づいていたかどうか。
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